清四郎と悠理が付き合い始めて一ヶ月。 Girls
「ねぇねぇ、清四郎って手が早そうだけど、あんたたちどうなってるの?惚気の一つも聞かせてよ、悠理♪」 「へ?手が早い?別にあんま殴られてねーじょ。拳固ゴッチンくらいは、たまに落とされるけど。」 「・・・・そーいう意味じゃなくて(汗)、もうキスくらいした?」 「キ、キス?!」 「まぁ、可憐、下世話ですわよ!悠理が困ってるじゃありませんか。」 「真っ赤になっちゃって、かわいー♪手くらいは繋いだ?」 「あ・・・うん、昨日手を繋いだ・・かな?えへv」 「ほほほ、ご馳走様ですこと。」 「これまでさ、清四郎には足掴まれて引きずられたり、首根っこ掴まれてハンソーされたりしたことはあったけど、手を繋いだのって初めてでさ。」 「そ、そう・・・(搬送って・・・)」 「あいつってば足長いから、歩幅あるだろ?一緒に歩いてても追いつかないから、手首握られて引っ張られたんだ~vv」 「ま、まぁ・・・(私と歩く時は歩調を合わせてくれますのに)良かったですわ・・・ね・・・」 * * * * 「・・・・ねぇ、野梨子・・・・あれってどう思う?」 「以前の態度が酷すぎますから、悠理がささやかな幸せを感じているなら、いいんじゃありません?・・・・・たぶん。」
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Boys
「悠理も、あれで可愛いところがあるんですよ。」 「へぇ、付き合ったら、やっぱ態度も違うんだ?」 「昨日、昼食時にいつものように大食いに没頭していましたが、ふいに思い出したように『おまえも食う?』って、ラーメンのナルトを僕にくれたんですよ!あの悠理がですよ?あの悠理が食べ物をですよ?」 「そ、そりゃあすげぇな・・・(悠理よ、ナルトなんか・・・せめてチャーシューくらい・・・)」 「店を出た後、街を歩いていたら不良にからまれてね。まぁ、僕が出る幕もなく悠理が蹴り一つで追い払いましたが、履いていたスカートの裾が破けてしまいまして。あいつも、ああ見えて女の子ですな。ミニを履いていたんですよ。」 「は、はは、色っぽいじゃないか。」 「男の目から見れば、せっかくのミニの下にズボン下のようなスパッツを履いているので、おもしろくはなかったですが。」 「・・・・・(レギンスのことか?)」 「その後、あいつは戦意喪失しているチンピラ共を裂けたスカートのまま追いかけようとしましたので、手首掴んで止めて歩きましたがね。ああいう町中では、散歩用のリードが欲しいですな、切実に。」 * * * *
「・・・・清四郎は惚気ているんだろうけどさ。なんで、あの話で『可愛いところがある』になるのか、僕にはわかんないんだけど。」 「・・・・奴が、犬好きってことじゃね?」
――――のろけ話とは、一般的に聞かされた人間が呆れ疲れるものである。 一般的でない、彼らの場合も・・・・・それなりに。 |
なんじゃこりゃ?!な小ネタで失礼しました・・・
壁紙:イラそよ様