優等生面して、何考えてるかイマイチわかんないヤツ。 スカシテテ、イケスカナイと思っていたのは遠い昔。
キスする前に少し真面目な顔になるだとか、キスしてる時に目を瞑っているフリをして、しっかりあたいの様子を伺ってることなんかとっくに知ってんだから! いっつもリードされっぱなし。たまには主導権取りたいと思うのは間違ってるかな? でも結局は勝てっこないんだよな。だって清四郎だもんな。 引き結んだ唇が、時々酸素を求めるように、はっと開くのが、男にしてはやけに艶っぽい。落ちた前髪から覗く瞳が、あたいを違う場所へと連れて行く。 あとは世界が反転する瞬間を追うだけ・・・。
上にいるヤツが上目遣いっていうのも、何かヘンだよな。 まだ痺れの残る身体でぼんやり思った。 あたいの耳元で、大きく息を吐き出した清四郎が身体を起こす。 そして、必ずその顔であたいを見るんだ。 「どうでした?」 「・・・・・・」 あたいは、まだ答えることが出来ない。 整わない呼吸の代わりに、手を持ち上げて清四郎の前髪を掻き揚げる。 ヨカッタヨ いつもやられているみたいに、前髪をくしゃくしゃにかき回す。 そうすると、本当に嬉しそうに笑うんだよな。 コイツのこの顔、結構好きかも。 直ぐにいつもの意地悪な顔に戻るのは知ってるけどさ。
※そろそろ脳が溶け出してきましたよ
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