「春は、あけぼの。 悠理がぼんやりと目を開けた。醒めたばかりの目には、ベットサイドのランプスタンドの柔らかい光すら眩しい。目を細めた僅かな動きに、清四郎が気づいた。 「大丈夫ですか?珍しいですね、悠理が気を飛ばすなんて」 「せー・・・しろ、今、何時?」 「さぁ、間もなく夜明けじゃないですか?」 ぎゅっと悠理を抱きしめ直した清四郎の手が、背中をゆっくりと降りていく。 腰のくぼみの辺りで手のひらが人差し指に替わる。 覚醒したばかりの悠理の身体がピクリと反応した。 「だめ、もう寝る」 悠理の手が清四郎の手を払いのけても、清四郎の手は悠理の背を撫でることを止めなかった。 「今寝たら昼まで起きられませんよ、出かけるんでしょ?」 「だからって・・・」 清四郎の腕の中で悠理が気だるげに身体を反転させて背中を向けた。寝るとの意思表示。 まだ腕が廻っているのをいいことに、今度はつるりとした腹から手のひらが徐々に上がっていく。 「まだ足りません」 胸の先に指を置く。どこをどうすれば悠理が反応するかなんてとうに知っている。ゆるゆると悠理の弱いところに順に刺激を与えていく。 きっぱりと向けられた背中にも唇を落とすと、悠理が擽ったそうに身を捩った。 「いいかげんに・・・んっ」 抗議のために首を回した悠理の唇を、清四郎が自分のそれで塞いだ。その間、手は休むことなく悠理の身体を這い回る。先ほど気を飛ばすほどの快楽を与えられた悠理の身体は思うように力が入らないのか、清四郎の手によって潤み開かれていく。 「夜明けまで間もなくですから、付き合ってくださいね」 清四郎は悠理に覆い被さった。
※つくづくエロには向かないことが判明しました。
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