「ぼくのかぞく」

ぼくのパパはおじいちゃんのおしごとを手伝いながら菊正宗病院というもう一人のおじいちゃんの病院で、お医者さんをしています。
パパはとても病院のおしごとが大好きです。だから、時どきおうちでもお医者さんのふくきてます。
ママはパパがお医者さんのふくをきると、とてもうれしそうです。
でも、ぼくはあまりパパがお医者さんのふくおきているのを見たことがありません。でも、ママはいっぱい見ているみたいです。ぼくももっと見たいです。
そう思っていたら、きのうの夜、見ました。
ぼくが夜、トイレにおきたらパパとママのおへやからパパとママの声がきこえました。
だから、「おやすみなさい」と言おうと思いました。だから、おへやのドアをあけました。
お医者さんのふくをきたパパがベッドの上でママをだっこしてすわっていました。そして、ママのおむねにチョウシンキをあてていました。
ぼくも前にかぜをひいた時あててもらったことがあります。
だから、「ママびょ気なの?」とききました。
そしたら、パパとママはとってもびっくりしていました。
ママは大じょうぶだよ」と言いました。でも、お顔がまっかでした。おねつがあるみたいでした。
パパは「パパとママはおしごとのれんしゅうをしているんだよ」とおしえてくれました。
病院でしゅっぱいをしないように、ママにかんごふさんとかんじゃさんのやくをしてもらって、れんしゅうをするみたいです。
だから、ママのおようふくはかんごふさんのでした。
ぼくはママがびょう気じゃなくてよかったと思いました。
そして、ぼくもかんじゃさんのやくになってあげようと思いました。でも「早くねなさい」と言われました。
だから、ぼくは「おやすみなさい」を言っておへやを出ました。
そして、トイレにいってまたパパとママのおへやの前をとおりました。
まだれんしゅうしているみたいでした。ドアが少しあいていたので、ぼくはちょっとだけれんしゅうを見ました。
ママはねころんでいました。パパはママの足と足の間にいました。手でおねつをはかっているみたいでした。
ぼくはおねつはうでにたいおんけいをはさみます。でも、ママは足と足の間ではかっているみたいでした。
そしてやっぱりママはおねつがあるみたいでした。パパがそお言ってました。
ママもおねつをはかってもらってる間、つらそうな顔をしていました。そして「ウン、ウン」言ってました。
パパが「注しゃしなければいけませんね」と言っていまいた。ぼくはママがかわいそうだと思いました。注しゃはいたいのでキライです。
でもママは大人なので大じょうぶみたいでした。「早く」と言っていました。
でもパパは注しゃをしませんでした。
ずっとママの足の間でなにかしていました。
パパがうごくとママはとてもつらそうな声をしていました。でもずっとそうしていたので、ぼくはねむくなってきました。だから、ママはまだつらそうだったけど、ぼくはおへやにもどってねました。
朝おきたらママはいつもみたいに元気でした。だからよかったと思いました。
そしてやっぱりパパはすごいお医者さんだと思いました。だからこんどぼくがかぜをひいたらママみたいにしてもらおうと思いました。


 

「書き直しなさい」
「え〜!」
「"え〜!"じゃない」
僕はその作文を見て愕然とした。
こいつなんてことを書いてるんだ。
あの後更に見られていたとは・・・・。迂闊だった。
悠理が珍しくあの恰好に乗ってきたのでそっちに気を取られていたとはいえ、全く気付かなかっただなんて。
最近和尚の所にもいっていないし、感覚が鈍くなってきているのか?
以前なら気配でわかったものを・・・。
それにしても、学校に提出する前に見つけて良かった。
こんなものを出されたら、今度からどんな顔をして行事に参加すればいいんだ。
とりあえず、これを書き直しさせて。
あと、今晩からちゃんと鍵をかけるのを忘れないようにしなければいけませんな。

                                                           

 

おわり?

  ママ編

 rival

 素材Cresent Moon