「悠理を愛したのは、僕自身だ。」
清四郎の舌が、悠理の首筋についた擦過傷をゆっくりと舐めた。
「こんな傷がつくような事をするなんて、本当にお前は馬鹿ですね」
「んっ!」
痛みに、悠理は眉を顰める。
涙が、零れる。
痛みにではなくて、清四郎の口調の優しさに。
柔らかく口づけ、所々強く吸いながら、清四郎の愛撫がゆっくりと下降していく。
「本当に…身勝手で」悠理のシャツの襟元を押し広げ、鎖骨を、舌で辿る。
「我儘で、馬鹿で…」ボタンを外し、露わにした胸元に口づける。
「粗雑で…」大きな掌で、悠理の胸を掴んで揉み上げる。
「気が短くて」
「あっ…」
胸の先端を口に含まれ、悠理が喘ぎ声を上げる。
「単純で……でも、色気のない身体じゃない」
舌で先端を押しつぶし、唇で挟んでまた形作る。
「ここも…何処も、かしこも…綺麗ですよ、悠理」
手を滑らせて、悠理の身体のラインを撫でる。
すうっと、撫で下ろし、また撫で上げる。
いとおしむように、慈しむように。
清四郎の器用な指が、悠理のズボンのファスナーを下ろし、脱がせていく。
ショーツの中に差し入れられた長い指が、快楽の源を探る。
「もう、こんなになってる。僕に食べられるのを、待っていたのでしょう?」
「ん…ん……や、あ…」
ゆっくりと、ほぐすように弄られて、悠理の背が跳ねた。
胸元に、首筋に、清四郎のキスの雨が降る。
「悠理…愛してる……愛してる、お前を…」
低い、優しい、悠理の大好きな声。
清四郎の愛が、暖かな雨となって悠理の心を包み込む。
膝裏を掴んで持ち上げられ、開かれた足の間に、清四郎がゆっくりと入ってくる。
「ああ……」
二人の吐息が、重なる。
「…くっ、素晴らしいですよ、ここも…悠理…」
最奥を探るようにゆっくりと回され、悠理は清四郎の背に腕を回してしがみつく。
「やぁ…ああん」
「ここか?」
最も感じる一点を、清四郎が激しく突く。
「ああっ、ああっ、せいしろうっ!」
「悠理…愛している。お前は……」
強く、突かれる。
「最高、の…女だ…」
「ああんっ!」
悠理が絶頂を迎える。心も、身体も。
彼女が望んだ、欲しくてたまらなかった、清四郎の、愛に―――